タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


 <本日のツボ140>
   『共感することの意義』

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<ツボの説明>

  お客さんの感情を知り、反応を誘発するような刺激を与えて
 購買を促すエモーショナル(感情)・マーケティング。

  たとえば自動車ディーラーで。
 「いまいち高級にみえない」「どことなくデザインが気に入らな
 い」そんな外観に由来する違和感を持っているお客さんに対して、
 「値引き」や「走りの性能」を必死にアピールしているセールス
 マンは、問題解決の方向性が違っているといえる。

  お客が商品の前で立ち止まり、関心を示しているが購入には
 至らない。そんな場合、「なぜ買わないのか」を知ることができ
 て、その問題意識を一緒に解決することができれば、その商品を
 販売することができる。これが「お客さんの問題意識に共感する」
 ということ。


  会社経営にも同じことが起こっている。

  社員が違和感を持っているのは、リーダーの仕事への関与の仕
 方や社員へ接する態度であるのに、賃金や福利厚生制度の充実で
 報いようとしても問題意識は改善されない。

  経営者やリーダーは、抱えている問題意識やそれを解決するた
 めの取り組み手法と判断基準について、自分の考えを明らかにし、
 それらについて、組織メンバーの共感を得ていなければならない。

  それができないとき、組織内のコンフリクト(軋轢)が高まっ
 てゆき、組織の活力と業績達成能力は低下することになる。


  自分流が共感を得られないとき、通常その者はリーダーであり
 続けることができなくなる。そして、世の中の経営者の多くは
 「自分流」に対する全社員の共感を得ることに成功していない。

  それでも、立派にロイヤリティーが高く効率的に機能する組織
 を作り上げて維持している経営者は、たくさんいる。

  そういった者たちは実は、自身への共感を作り出そうとはして
 いない場合が多い。


  彼らの行動と思考は、「組織メンバーの問題意識にいかに共感
 するか」に向けられている。

  そして、その問題を解決するための行動を、経営者自身がまっ
 先に行なうことができる。

  このようなリーダーの存在は、活性化された高効率な組織に共
 通の特徴といえる。


  結局経営者は「会社と社員のしもべ」なんですね。

  成功している「しもべ」はみな、「しもべ」であることに喜び
 を見出し、嬉々として「しもべ業」にまい進してる。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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