タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



 <本日のツボ200>
   『楽するための命令語』

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<ツボの説明>

  上司から部下へ、業務命令が伝達されるときの語調としては、

 「XXして下さい」
 「XXしろ」
 「XXしなさい」
 「XXするように」
 「XXしておいてね」

  といったような命令語が使用されます。

  新入社員やアルバイトなど、習熟度が低い従業員に対しては、
 このような命令語を多用し、やってもらいたいことを具体的に指示
 してゆくことが必要です。


  従業員の習熟度が少し上がって中堅社員となったものに対しては
 この命令語のスタイルを変更します。

   「△○Xのためには、どうしたら一番効果的だと思う?」

  どう見ても質問文ですが、実はこれが中堅社員向けの命令語です。

  思いどおりに行動してもらうためには、命令する側にも知恵と工夫が
 要求される方法ですが、使う側の価値観や行動様式を伝達し、それを
 組織知として定着させるには、どうしても必要となるテクニックです。

  これにより社員は「学習する組織」に組み込まれてゆき、やがて
 指示も質問もする必要がない「熟練社員」へと成長してゆきます。

  このとき熟練社員の考え方・行動スタイルは、あなたの考え方・
 行動様式とほとんど一致していることになります。


  将来楽をするための命令語は、質問調です。

  部下の習熟度には一切お構いなしで、だれにでも短い命令形の
 言葉だけで指示を出している上司というのは、管理者としては低
 レベルです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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