タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ244>
    『理想の顧客と付き合う』

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<ツボの説明>

  新しいお客さんを獲得することができるとしたら、どんな
 お客さんがいいですか?

  「売上を増やしてくれるお客さん」「儲けさせてくれるお客さん」
 などというのが望ましいですね。
  さらに「クレームをつけないお客さん」とか「知り合いに商品を
 すすめてくれるお客さん」なんていいですねー。

  反対に「儲けさせてくれないお客さん」や「何かとクレームを
 つけたがるお客さん」は願い下げです。


  あなが理想のお客さんだと思える人たちは、どんなことに痛みを
 感じているのか? あるいは、どのようなことを無上の喜びと感じ
 ているのかを考えて具体的に定義しましょう。

  考えてもわからないときは、直接そのようなお客さんから聞き
 出しましょう。

  この痛みや喜びに応えることを会社の使命に据えることが、
 理想の顧客とだけ付き合う方法です。

  たとえば、
 「どこよりも安く提供する」ことを会社の使命として掲げた場合
 「なにしろ安いものを買いたい顧客」を集めることになります。

 「困っている中小企業を救済する」ことを理念とした銀行(聞いた
 事はないですけど)には、資金繰りに行き詰った経営者がたくさん
 やってくると考えられます。


  市場主義の台頭で、消費者の立場がどんどん強くなってきて
 いますが、「誰に」「何を」「どのように」提供するかを決定する
 権限は、依然として提供する側にあります。

  このうち「誰に」をあいまいにしたままビジネスを続けていると
 あまりありがたくないお客さんを引き寄せてしまう結果になりがち
 なのです。


  意外と多くの経営者が、ただ漠然と「できるだけ多くの人に
 買ってもらいたい」などと考えているようですが、これは危険な
 考え方です。

  「誰でもいいから買ってください」と言いたいがために、大衆
 受けするイメージを前面に打ち出すことになり、へたをすると
 「心理操作で購買をあおる」ようなことにもつながります。

  売り逃げゴメン の商売ならそれでもいいですが、心理操作で
 買わされた顧客は、いずれ「怒り」の感情をいだくようになり、
 そういった人への対応には、通常それまで得た利益を上回るコスト
 がかかることになります。

  「理想のお客さんとだけ付き合う」ために傾ける智恵と努力は
 決して傲慢な思想によるものではなく、会社と従業員を守るために
 経営者がつねに心を砕くべき事項です。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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