タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ289>
    『好きで得意なこと』

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<ツボの説明>

  私の場合、履歴書の「趣味・特技」欄に書くことが思いつかな
 くて、いつも苦労します。

  「無趣味で情けないなー」とあせると同時に、「趣味と特技の
 違いって、一体なんだろうか?」と考えます。


  「趣味と特技」。この二つを分けているのは、どうやら「他人の
 目」のようです。

  「趣味」と呼べるものは、言い換えると「好きなこと」です。
 好きなことは、だれも見ていないところで一人でこっそりやって
 いても心底楽しむことができます。むしろ一人ですることのほうが
 楽しい。なんてことさえあります。

  誰かと一緒にやってみたり、他人が見ている前で行なうような
 ときでも、好きなことである以上それをすること自体が楽しくて、
 やった結果がどうなるかということは、あまり気になりません。


  一方「特技」の方は「得意なこと」と言い換えることができます
 が、得意であると言うからには、だれか他の人に「優れている」と
 認めてもらう必要があります。

  そこで必要になってくるのは「他人の目」です。他人の目で見て
 「他の誰かと比較した場合、こちらのほうが良い結果が出ている」
 といってもらえるとき、それが「得意なこと」となります。


  「ゴルフが趣味」という人の場合は、当然一人でも楽しめます。
 そりゃ友達と行く方がより楽しめますから、仲間と出かけること
 のほうが多くなりますが、握りで勝っても負けても、チョロっても
 空振りしても、ウヒャウヒャ笑いながら楽しく過ごすことができ
 ます。

  一方、「特技はゴルフ」という人は、握りで負け続けることは
 できません。そもそも握りで負け続けていたら「特技」ということ
 ができなくなってしまいます。

  他人の評価や他者との比較によって成り立つもの、それが特技
 であるということができるようです。


  仕事においても、「あの人は収益の予測が得意だ」とか「お客
 さんと仲良くなるのが得意だ」というように、誰からも認められる
 特技をもっている人が少なくありません。

  しかし趣味の世界と違って、特技が必ず「好きなこと」である
 とは限らないというのが現実です。

  この場合は「たいして面白くもないけど、他の人よりも上手に
 できるのでいつも自分に回ってくる」ということになります。

  こうなっては、仕事そのものが「たいしておもしろくもないもの」
 となってしまいます。


  自分の好きなことを見極めて、それを「得意」の領域まで磨き
 上げて仕事に生かす。成功を手にした人たちの中でも、そういう
 やり方でうまくいっている人が幸せそうに見えます。


  そのような視点で考えたとき、私自身の好きなことっていったい
 何なのでしょうか? 一人でやっていても、結果に関係なく楽しい
 ことって・・・。 あ、そんなこと、とても他人にはいえません。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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