タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



 <本日のツボ330>
    『評価制度の勘所』

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<ツボの説明>

  評価制度は、人事諸制度の中で経営者がもっとも頭を悩まして
 いる部分であると言えます。

  ヒトの感情が影響してくること、カネに絡んだ問題であること
 などが悩ましさに拍車をかけます。


  経営者の悩みはいくつかありますが、次の3つのパターンが代表
 的なものです。

 1.昇給などできないと感じている社員でも、既存の制度の下では
   昇給されてしまう。

 2.もっと昇給してやりたい、もっとボーナスを増やしてあげたい
   と思っている社員でも、制度によって支給巾が限られてしまう。

 3.精一杯の評価をしたつもりなのに、社員が納得してくれない。


  悩んでいても解決しないので、具体的な解決方法をいいます。

  まず1.と2.についてですが、これは簡単です。評価制度を
 変えてください。評価の低い社員は昇給がゼロになるように変更
 し、評価が高いものの支給巾を、経営者が考えている目一杯の額に
 まで引き上げます。

  単純すぎる解決策ですが、これは重要です。なぜなら、経営者が
 納得していない人事制度というのは運用を続けてゆくことが難しく、
 結局は会社の制度として機能しなくなって変更に追い込まれるから
 です。変更せざるを得ないところに追い込まれてからでは遅すぎます。


  3.は1.と2.の解決策を実施した後で、「どうすればどう
 いう評価を得られるのか」を公表することが解決策です。

  それでも「これを達成してもこの金額じゃやってらんない」と
 いって納得しない社員がいるとしたら、最高評価のときの支給額が
 まだ低すぎるか、その社員が貴方の会社の収益率では働けない者
 であるかのどちらかです。


  どちらの対策も、昇給やボーナス支給の直前に行なってはいけ
 ません。必ず1年前に変更を発表し、その変更の根拠を経営者の
 ことばで説明する必要があります。


  自分の言葉で説明する制度改革ですから、真剣に考えざるを得
 ないですよね?

  そこがこの方策を採用した場合の最大の価値です。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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