タイトルロゴ大山祐史の経営コラム


 <本日のツボ346>
     『仕事の要求度』

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<ツボの説明>

  仕事の要求度(求められている仕事の量的・質的な大変さ)が増加する
 ほど、その仕事に従事する労働者のストレス反応は増大する。

  仕事の要求度とストレスとの関係は、長い間このような単純な関係で
 あると捉えられていましたが、1979年にカラセックという人によって提唱
 された「仕事の要求度−コントロールモデル」では、職場の業務遂行量の
 多さが管理職ではあまり健康に影響を与えないのに対して、組み立て
 ラインの作業者には大きく影響を与えることに着目し、業務に対する裁量
 権や仕事をコントロールできる程度によってもストレス反応は変化する
 ということが説明されています。

  いくらハードな業務を要求されても、その業務遂行のコントロール権が
 十分に与えられていれば、人はそれほど大きな苦痛を感じることなくその
 仕事に取り組むことができるのです。

  ここで言う「コントロール」とは、仕事の裁量という意味なのです。


  反対にいくら大層な肩書きを与えられていても、背負わされるのは責任
 ばかりで肝心の権限については全く与えられていない、といった状況では、
 その者は仕事に対して重圧感を強く感じ、職務遂行の効率が向上しない
 ばかりか、長期にわたりストレス反応を繰り返し示したあげく、健康を
 害してしまうような事態に陥る可能性が高くなります。

  身体の健康状態、精神の健康状態、どちらに対してもストレスが悪影響
 を及ぼすことがわかってきた現代においては、仕事の負荷とコントロール
 のバランスを欠くことにより人材の生産性が低下するということを、常に
 意識しておくことが求められています。

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    アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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