タイトルロゴ大山祐史の経営コラム





 <本日のツボ368>
     『権限委譲しやすい雰囲気』

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<ツボの説明>

  「仕事の量的負荷とコントロール度」「仕事の責任と権限」これらの
 バランスが保たれていることがやる気を引き出し、個人や組織のパフォー
 マンス向上につながる、という話は以前に書いた。

  しかし、現実には「権限委譲」がうまく行われておらず、職場の雰囲気
 も業績も沈滞したままとなっている組織が案外多いものである。


  権限委譲がうまくいかない原因は、おおむね次の4種類に当てはめる
 ことができる。

  1.上司が自分に自信がなく、能力がある部下に対して「いつか出し
    抜かれるのではないか」という恐れを抱いているために、意識的に
    委譲を行わなくなっているケース

  2.上司が自信過剰で「俺のやることが最高だ」と思い込んでいて、
    委譲など考えてもいないケース

  3.部下に対する上司の評価が部下の自己評価よりも低く、基本的に
    部下を信用していないため仕事をまかせられないケース

  4.上司が委譲の仕方を知らないケース


  これらに共通していることは、すべて上司の側に原因があるということ。

  これらの問題を打開するためには、権限委譲をシステマチックに行える
 ような組織制度が必要となる。

  具体的には、
 
  職務と権限を明確にすること
  業績の評価基準を明確にすること
  権限委譲の仕方に関する教育を行うこと
  
  などだが、権限委譲しやすい雰囲気を創って行かないとなかなか
 うまく行かない。上で書いた条件に当てはまるような上司たちは、
 なかなか抵抗感を払拭できないからである。

  そこで具体策をもう一つ追加する。

  権限を撤回するタイミングと条件をあらかじめ設定すること。


  「ダメだったら元に戻せる」という安心感を上司側にも持たせること
 が、権限委譲しやすい雰囲気を創る第一歩である。

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     アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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