タイトルロゴ大山祐史の経営コラム

 


   <本日のツボ210>
   『依存パターンから脱却せよ3』

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<ツボの説明>

  組織の効率性と組織内人間関係とは無関係ではありません。

  このとき着目するのが、社長と従業員(上司と部下)の間にある
 依存関係です。

  ここでは、この上下の依存関係を4つのパターンに類型化して
 説明します。


  三つ目は「相互に依存し合っているパターン」。

  共通の成功体験をベースに、同じ価値観と行動様式を共有して
 いる組織にみられます。

  コミュニケーションはスムーズに行われますが、その量は少なく
 定型的な情報交換に限定されがちです。

  職位の階層によって行う業務の範囲が決められており、ある種の
 分業構造が出来上がっています。他人の仕事には信頼をおいており
 仕事の進め方について組織内で議論になることはあまりありません。


  一見理想的な組織内の人間関係のように見えますが、問題がない
 わけではありません。

  このような関係が維持されている組織には、全てのメンバーが
 共通の思考・行動パターンで動くということが暗黙の了解事項と
 なっているという前提があります。

  「今回の仕事もいつもと同じように処理してくれるはずだ」と
 いう期待を持ち合っているので、相互に依存し合っている状態で
 あると言うことができます。
 

  この前提があるからこそ、他人の仕事には全幅の信頼をおいて
 任せっぱなしにしておくことができるのですが、お互いが期待する
 内容がわかっているだけに、その期待に反する様なことはできません。

  結果、組織慣性(現状のまま変わらずにいようとする力)が強く
 なり、ルーティン業務には強いが突発事項への対処や環境変化には
 弱いというのが特徴となりがちです。

  環境の変化に合わせて柔軟に対応し成長し続けるという点に
 おいて、足かせとなっている場合があるのです。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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