<本日のツボ237>
『破りがいのある常識』
-------------------------------------------------
<ツボの説明>
だれもが「あたりまえである」と思っている常識ほど、破りがい
がある。破ったときに社会に与えるインパクトも大きい。
たとえば、
ゴルフクラブのドライバーに代表される「ウッドクラブ」。
「ウッドというくらいだから木で作るもの」と誰もが考えていた。
少なくとも1970年代前半までは。
1975年、富山県のサンケイゴルフというメーカーが、中空
構造の金属製ヘッドドライバーを発売する。おそらくこれが世界初
のメタルウッドと言えるものだと思われる。
このサンケイゴルフのメタルウッドを参考にしたクラブを
たまたま試打した「ゲーリー・アダムス」という米国人が、その
性能に感銘を受け、自身も金属製のウッドクラブ開発に乗り出した。
そして1979年、ゲーリーが開発したメタルウッドが米国で
発売される。その名前は「ピッツバーグ・パーシモン」。
「鉄鋼の街ピッツバーグのパーシモン」という変な名前だが、
ステンレススチール製であった。
(パーシモンとは、クラブ材料に最適とされていた柿の木材のこと)
ゲーリーがピッツバーグ・パーシモンを製造販売するために興
したのは、テーラー・メード社という会社である。今ではゴルファー
なら知らない人はいないと言ってもよいくらいの有名ブランドだ。
常識を打ち破ることをブレークスルーという。
「XXXなら△△△じゃなけりゃ、ダメだ」という常識が強固な
業界ほど、ブレークスルーを仕掛けるかいがある。
-----------------------------------------------
アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
限りにおいて、引用・転載は自由です。
|