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 <本日のツボ26>
    『競争しない1』

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<ツボの説明>

  安売り競争にはゴールがなく、誰か一人を除いて他の競争者
 が全員棄権してしまうまでつづきます。

  ということは「価格競争」という競争方法は、大きい会社が
 自分よりも小さくて体力のない会社に対して仕掛けたときだけ
 有効になる、ということです。

  中小企業にとっては、「価格競争には参加しない」という事
 が重要な戦略となります。


  <価格競争に巻き込まれない方法その1>

  とはいえ、あなたの会社やお店を蹴落としたいと考えている
 競争相手がいる場合、その相手が一方的に価格競争を仕掛けて
 くることは、十分ありえることです。

  そんなとき、「上等だ。やってやろうじゃないか!」と意気
 込んで「安売り合戦」に突入する前に、考えてみる価値がある
 ことがあります。


  ひとつは、「専用化できないか?」と考えてみる、という
 ことです。


  運動靴メーカーの例をあげます。

  中身は普通の「運動靴」や「スニーカー」です。しかしまず
 名称が変更されます。少し前は「ウォーキングシューズ」が多
 かったのですが、最近は「ウォーキングシューズ」も一般的に
 なってきたため「シェイプアップウォーカー」などと、少し
 ひねった名称にしています。

  さらに、「使い道」として
 「シェイプアップのためのウォーキングに最適なのはもちろん
 普段のお買い物やお散歩のときにお使いになるだけで、シェイ
 プアップ効果があります」
 などと場面を提供しています。

  その上で、「ターゲット」を
 「女性の方が普段お使いいただいてもよくにあう、こーんな
 デザインも用意しました」
  といいながら渋めのデザインの運動靴と高齢女性とその娘と
 いう設定の成人女性にはかせて見せます。

  つまり、普通の運動靴に対して、絞り込まれた特別の「名称」
 「場面」「標的顧客」を付与することによって、

 「運動不足が気になる健康志向の成人女性ふだん履き専用靴」

 という位置づけを与えて展開しているわけです。


  この商品は一万円近い価格設定で販売されています。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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