<本日のツボ36>
『まずは世の中のせいにする』
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<ツボの説明>
なんでも他人のせいにしようとすると怒られます。
「不況を言い訳にするな。どんな状況の下でも伸びる会社は
伸びている」などといわれると、ドキッとしてしまいます。
たしかに「不況」というものには「自主的に参加することが
できる」という特徴があるので、不況であることを言い訳にし
ていると、いつまでたってもそのそばから離れられなくなって
しまいます。
一方、「日本人に生まれたんだから、英語が苦手なのは仕方
がない」というような言い訳もあります。
これは確かにその通りで、だれだって日本で生まれ育ったか
らには、なんの苦労もせずに英語がペラペラになる、というわ
けにはゆきません。
こういう考え方は、「英語が苦手」というストレスに対して
正当と思われる理由付けを行なうことで自尊心を守ることがで
きるので、精神の安定を保つのには有効です。
人間は自尊心が傷つくのには耐えることができないので、自
尊心が危機に陥ると、他人を抑圧したり、わざと自虐的な言動
をとって傷ついていないフリをしたり、早々とあきらめて意識
を別のことに移動させようとしたり、と様々な無意識的防衛行
動をとることによって、心の安定を保っています。
ただし、こういったことは、いいかえると「政府が初等教育
に日本語を使うからいけない」とか「日本の公用語が英語じゃ
ないからいけないんだ」というような、なんともバカバカしい
理論であることにも気がつきます。
要は、「世の中のせいにする」ことでひとまず自尊心を守り、
次に、「実際にはバカバカしいことである」とか、「そうはいっ
ても、ちゃんと勉強して使いこなす道だってある」といったよ
うに、問題を別の角度からも見直してみることが肝心です。
それをやらないと「いつも嘆いているだけで何の打ち手も持
たない、問題を直視できない他責主義のリーダー」になってし
まい、結局は自身の自尊心も守ることができなくなって、周囲
の人を攻撃したり自分自身を傷つけたりすることにもつながっ
てしまうのです。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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