<本日のツボ145>
『ITは便利?』
------------------------------------------------
<ツボの説明>
ITが便利だということはあたりまえのことですが、だれにとっ
て便利かをよく考えてみる必要があります。
数千人、数万人という単位の人々に一度に同じ内容のメッセー
ジを届けることができるので、e-mailを用いたダイレクトメール
などはまことに便利なものです。
ところでこのようなメールが届いたとき、その中身をまじめに
読んでいますか?
一度に大量に送付されるe-mailなどはとても効率的で便利です。
しかし、これは送る側の会社にとって「便利」なのであって、
受け取る側はあまりありがたみを感じていません。それでは顧客
に本当の思いを伝えることはできません。
個人消費者を相手にしているのであれば、個人消費者が便利だ
と感じるような仕組みでなければいけないはず。
自然健康食品を中心に数名の社員で年商10億円を上げている
ある中小企業では、e-mailを使った宣伝や告知を行なうときにも
顧客ひとりひとりにあわせてメッセージやアドバイスを書き加え
ています。
「ITの便利さは1対1000顧客のマスマーケティングが簡
単にできることではなく、1対1の個別対応を1000人分行な
うことがができるという点にある」
というのが、その会社のITのとらえかたです。
ITにこそ人手と時間を割くべきです。そうすることでようや
く作り手の思いをお客さんに伝えることができ、思いが伝わった
ときにこそ、ITビジネスの中でも抜きん出た存在になることが
できます。
--------------------------------------------
アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
限りにおいて、引用・転載は自由です。
|