タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



   <本日のツボ265>
    『わかりにくい変化をみつける』

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<ツボの説明>

  すぐれた起業家は「すでに起っている変化」をとらえてイノベー
 ションの機会とする。

  何もないところにまったく新しい発明・発見を持ち込んでも、
 社会にインパクトをあたえるような変革は起こらない。


  1月8日の新聞に、コンビニのファミリーマートが社員に介護士
 などの資格取得を奨励しているとの記事が掲載されていた。
 なんでも「福祉コンビニ」を目指すのだとか。

  「高齢化がますます進む」ということはかなり確実な未来予測
 であり、この人口構造の変移は「すでに起っている変化」の一つ
 ということができる。

  このことに自社の経営資源をどのようにフィットさせて成長戦略を
 描くかということは、経営者なら当然考えなければいけない事である。

  「福祉コンビニ」も、コンビニの機能が多様化してゆく流れの
 中にあってはごく自然な発想と思われる。


  あらゆる業界の立場でこの変化を考えるときに注意すべき点は、
 これが「あまりにもわかり易すぎる変化である」という点だ。

  わかり易いがゆえに、だれもがこの変化を捉えようとする。

  どのようなアイデアも、おそらくほぼ同時期に大量の参入が発生
 し、スタートと同時に荒天にみまわれることが予測できる。

  このことは、出港と同時に荒波にもまれることを前提としたビジ
 ネスプランだけが生き残る可能性を持つということにほかならない。


  看護や介護、福祉関係の教育機関や資格取得サポートなどの盛況
 ぶりをみて何を感じるか?

  そこにも「すでに起っている変化」がある。


  まもなくわが国人口の4分の1近くにまで増加する高齢者たち。
 一見大変なボリュームに見える。しかし、そこからさらに20年
 経過したらそのほとんどが死に絶えているということも、かなり
 確実な未来ということができる。


  大勢の者が注目して騒いでいるわけではないけれど今確実に
 起っている変化を見つけ出そう。その変化と自社資源との接点を
 考えよう。そういうのが経営者の楽しみってもんじゃないですか。

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 アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史


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