タイトルロゴ大山祐史の経営コラム




 <本日のツボ354>
    『伸び率と寄与率』

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<ツボの説明>

  前期の平均点が80点だった長男、今期の成績は平均90点でした。
  一方、前期40点しか取れなかった次男は、今期発奮して60点という
 平均得点になりました。

  今期、点数の絶対値は長男の方が次男の1.5倍ですから、ごほうびも
 それに応じて長男の方に次男の1.5倍与えるという考え方もありますが、
 それだけで良いでしょうか?

  成績の伸び率をみると、長男が12.5%であるのに対して次男の方は
 なんと50%もあります。この数字だけを見ると、次男のほうが長男より
 4倍も頑張ったという評価になります。これは次男のほうが4倍偉い
 ということなのでしょうか?


  得点やシェアの絶対値だけで評価するやり方も、対前期の伸び率(成長
 率)だけを見るやり方も、どちらか一方だけを使ったのでは公平な評価
 にはなりませんね。

  こんなときは両者を掛け合わせた「寄与率」と言う概念を用います。
 兄弟それぞれの得点が、親の幸福度にどれくらい寄与したかを測る尺度と
 言う意味です。

  前期得点をベースにして前期の総得点のシェアを算出し、それと今期の
 成長率を掛け合わせます。

  この兄弟の場合前期の得点シェアは、兄66.7% 弟33.3%です。これに
 上で計算した成長率をかけると、それぞれの寄与率が算出できます。

  兄の寄与率= 66.7% × 12.5% =  8.3%
  弟の寄与率= 33.3% × 50.0% = 16.7%

  ということになります。


  営業マンの業績評価にも応用できる考え方です。

  扱う商品やチャネルの特質に応じて、シェア率と成長率に係数を設定
 して重み付けする必要が生じる場合もありますが、若手とベテラン、
 定番商品と新商品、などが混在する営業部員の業績寄与度を定量評価する
 方法として有効です。

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