タイトルロゴ大山祐史の経営コラム



 <本日のツボ355>
    『便益を翻訳しよう』

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<ツボの説明>

  「メンズエステ」という言葉に心を動かされますか?

  女性の場合、多くは「エステ」という言葉に好意的に反応します。

  「美しくなる」「気持ちいい」「やせる」といったイメージを想起させ、
 「いってみたい」という感情につながっていると言えるでしょう。


  「メンズエステ」の場合、あきらかに対象は男性です。

  男性にとって「エステ」という言葉は、「いってみたい」という感情に
 強く結びつくものではありません。

  「美しくなる」「気持ちいい」「やせる」ということに対する願望は
 男性にもありますから、潜在需要は昔からあったと思います。

  しかし、男性の場合はそれらよりも優先される感情がいろいろと
 あるのですね。さらに「女性にとって気持ちよいところ」というイメージ
 がある点も、「エステ」という言葉に対する男性の反応を鈍らせています。


  アクセサリーで身体を飾り立てることや顔に化粧を施すといった行為は
 古代の文化では男性の風俗であったというケースが多く見られます。

  現代でも、未開の地で原始的な生活様式を続けている種族などに
 この傾向が残っています。

  したがって、ある一定の行為が男性的か女性的かというのは、その時代
 の風俗習慣によって決められる価値観であって、男性女性がそれぞれ本能
 的にもっている習性ではないといえます。


  ですから、「エステ」にも男性客をもっと引きつけるマーケティング
 手法はあるはずだと考えます。

  「美しさ」を求めない女性はほとんどいませんが、外観にこだわりを
 もたない男性はたくさんいます。

  そのような人たちは「外観」のかわりに何に対してこだわりを持って
 いるのか? より多くの男性が獲得したいと考える特質とは何か?

  そういったものを与えることができれば、それが男性にとって「行って
 みたい」と思える便益となります。


  「メンズファッション雑誌」という言葉には何の興味も沸かなかった
 けれど、「もてるチョイ悪おやじ」というフレーズに突き動かされて
 しまった男性は大勢いたのです。

  「メンズエステ」という言葉は「メンズファッション誌」と同じですね。
 この言葉をうまく翻訳して、便益をわかりやすく説明することに成功した
 者が、メンズエステ業界で最初にブレークする業界の寵児となるでしょう。


  自分の商品のカテゴリーを示す言葉を、昔から使い古されている言葉に
 当てはめて説明するのではなく、その言葉を翻訳して優れた便益を具体的
 にイメージできるよう言い換えてみましょう。

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