<本日のツボ58>
『時間の商品化』
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<ツボの説明>
フェデラル・エクスプレスやDHLのサービスを利用すれば、
海外の取引先に対して、翌日中に書類や小包を届けることが可能
になっている。
このことは世の中にどのような変化をもたらしたか?
最初にフェデックスのサービスを採用したユーザーは、スピー
ドという点でライバルに差をつけることができるというメリット
を享受することができた。
だがやがて、だれもが同様の「翌日中に配達する」サービスを
採用するようになると、そのこと自体が競争上の優位性であると
言うことはできなくなった。
取引先の誰もが、翌日配達されることがあたりまえであると感
じるようになった。
結局は、全体のペースが速まっただけだった。
今日ではインターネットの普及によって、情報の伝達にかかる
時間は限りなく”ゼロ”に近くなった。
こういった技術的環境の下では、時間は物理的な空間の壁を克
服してしまったと言って良い。
だからこそ、ますます、本当の時間の価値が増してゆくと思われる。
リーダーが知的生産活動を行うために用いる時間は長いほど良
いが、現実にはいつも不足気味である。
不足する時間を少しでも補うために、多忙なリーダーは時間を買う。
人材派遣会社から事務員を雇い入れるということは、実は、自
分の代わりに電話応対をし、伝票を起票してくれる者を雇うこと
によって、自分の時間を買っていることになる。
こういう役割を担ってくれる者を雇い入れることは、自分が成
し遂げたいことを考案し遂行するための時間を増やしてくれる。
仕事を分担して処理するということには、自身と会社の成功・
成長に対するレバレッジ機能があるのである。
このように、あらゆる「代行サービス」は「時間の提供」という
機能を持っている。
売り手は、この切り口から市場をセグメントし直して新しい顧
客層を開拓してゆくことができる。
買い手はこのレバレッジ(テコ)を使って、成功を加速させる。
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アドバンマネジ経営コラム by 大山祐史
本コラムの内容は、大山祐史によるものであることを明記する
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